nasakoの毎日どっこらしょ

期間限定ドイツ在住中。美しい日々を生存確認的に文字起こし。

ドイツで初のカラオケ体験

 タイトルの通り、ドイツで初めてカラオケに行ってきました!ドイツにカラオケはないと聞いていたのですが、ドイツ語コースでお世話になった先生が「街に1軒だけある」と。私は市が開催しているドイツ語コースに通っていたのですが、A2.2まで通って現在挫折中です(涙)コースに参加していない現在もイベントやご飯に誘ってもらっていて、以前にカラオケに連れて行ってくれると約束をしていたので一緒に行ってきました。

 

 行く前の情報では日本のような個室カラオケではなく、カラオケバーやスナックのようなイメージで、学生向けのバーでカラオケナイト的に開催されているとのこと。みんなの前で歌うの?と聞くとまあそうだね〜と…シャイな日本人代表である私には少し厳しいな〜と思っていましたが、日本に10年以上住んだ経験のある中国人(彼女を見ている限りもはや日本人)は日本の曲があると聞くやいなや「私カラオケ大好き!一緒に歌おうよ〜!」と言ってくれたのでそれなら、と参加することに。

 

 到着してみると舞台こそないもののがっつりステージ!聞いていたにも関わらず「あそこで歌うの…?」とオドオドしてしまいました。ですがそこは中国人の度胸!「大丈夫大丈夫、一緒に歌えば大丈夫!」と。しかもあとでこっそり「みんなの前で歌うのは日本でも恥ずかしいけど、歌ってる人たち見たら大丈夫だわって思ったw」とコメントくれました。確かにみんな気持ちよさそうに歌ってるし、誰もジャッジしてない感じは心地よくて。人の目が気になるかどうかって主観的なものや自己肯定感が大きく関係していると思ってたけど、周りの人の反応でもコントロールできるものなんでしょうか。「なにも気にしてないよオーラ」私も出したいな。

 さてさて曲の入れ方は〜。それぞれのテーブルにQRコードがあり、それを携帯で読み取ってオーダーする方式。バーは20時オープンでその段階から歌う曲のオーダーができますが、歌えるのは21時からというルールでした。私たちが到着したのは21時少し前だったので、既に順番待ちのリストには40曲が入っていました。しかも40曲以上はオーダーできず、それ以上のオーダーについては1曲終わったら1曲入れれる方式。注文ボタンの連打が成功した者がオーダー枠を勝ち取るという、まさかの早押し大会(笑)

 しかも日本のカラオケボックスのように履歴や年代などから検索はできず、歌手名か曲名をダイレクトに入力するしか方法がなく、しかもアジア方面の曲はマイナーなのでそもそも知ってる歌手、歌いたい曲がそこに存在していないことも。ことごとく振られた私たちは「世界で有名な日本の曲」でネット検索をかけたり、かーなーり手間取って30分後くらいにやっと米津玄師のlemonと宇多田ヒカルのFirst loveを発見。オーダーできたのはさらにその30分後でしょうか。枠を勝ち取った時には拳を高く掲げました(笑)

 

 よかった〜と喜んだのも束の間、海外で知り合いですらない赤の他人の、知らない楽曲(時々知ってるのもありますが)を聴いているのも疲れてきます。しかも猛者たちは20時に複数楽曲を入れています。すると私たちはまだ1曲も歌えてないのに3回も4回も歌う輩が出てくるのでちょっとしたいらだちも立ち込めてきます。私たちが歌えるのは少なく見積もっても2時間後(4分/曲×37曲の待機)。それに気づいてみんなで絶望。その時点で23時です、歌えるの午前1時かww

 

 ちょっとそんな気力も体力もすでに奪われていたので泣く泣く退散を決定。連れてきてくれた先生は多言語話者でこの街で一番友達多いので(自分調べ)バーでも別のお友達に声をかけに別の席へ行っていました。お礼をしに行くと、ウクライナの女の子が「日本の曲歌うの?私YOASOBIのこれオーダーしたよ、知ってる?」と見せてくれた画面。「夜に駆けるだ!知ってるよ〜!」というと目をキラキラさせていました、かわいい…

 日本の曲をカラオケで歌うほど好きでいてくれるって嬉しいな〜、8時間も時差のある国で愛されてるYOASOBIすごいな〜と最後はほくほくの気分でお店を後にできました。ちなみにエヴァンゲリオンもリストに入ってたので誰か歌うんだろうな!なんだか嬉しい。「次は絶対に歌おうね!」と固く約束を交わしお友達ともお別れ。残った先生たちは私たちの3曲前に枠を勝ち取っていましたが、私が家に帰宅してもまだリスト上にいました。

 

 ちなみに気になったので家に帰ってから調べてみたら、日本の楽曲は宇多田ヒカルが圧倒的人気(6曲)でした。さすが。海外ではアニメのナルトが非常に人気で、先日お友達の息子くんはナルトのコンサートを聴きに行ってたくらい。ネットでナルトの曲歌えば海外の人はめちゃくちゃ喜んでくれるという情報を得ていたので少し予習していったくらいなんですが、曲名や歌手名で調べても1曲も出てきませんでした。「カラオケでの人気はまた別なのかな〜」と思いつつ、ふと頭をよぎる案。まさかと思い「Naruto」で検索すると5曲も出てきましたww

 

 海外の人が日本のどこに、なにに、どんなことに興味を持ってくれているのか、日本が世界に誇れるものはなんなのか知っておくのも世界の人とコミュニケーションを取るにおいて大事なことだな〜と感じました。学生の頃から友達や世間の一般的な話題についていくのは私にとって少し大変で、でもとても重要なことだったんです。音楽やアニメ漫画、バラエティに時事ニュース、時には(疎いけれど)お笑いネタにファッション、スポーツ。それらはもちろん純粋に好きな部分もあるのですが、それ以上に共通のものを通して他者と繋がるコミュニケーションの意味を持っていたのだな〜と学びにもなったカラオケ体験でした。歌ってないけど(笑)