nasakoの毎日どっこらしょ

期間限定ドイツ在住中。美しい日々を生存確認的に文字起こし。

知ってしまったドイツの春の味覚たち

春がきています。日本で春といえばお天気のよい日に思い立ったように自転車で出掛けて、桜を愛でたり名前も知らないお花に声をかけたり。疲れたらコンビニやスーパーでビールやお菓子を買い込んで公園や道端でお花見をしたり、春の味覚を日本酒とともに楽しんだりするのが私流。ですが去年ドイツに来た時にはもうすっかり春で(でも寒かった)雨ばかりで、ドイツでの春の楽しみ方なんぞ知るよしもなく、ただただ日本とはちがうドイツの美しさに圧倒されるばかりで、そして生活に慣れることに必死でした。

 

 

ですが今年はちがいます。私はドイツにも春の味覚があることを知ってしまったのです。4〜6月にしか出回らないお野菜たちがいるのです。

それはシュパーゲル(白アスパラ)とラバーバ。

シュパーゲルは去年お友達の家に招待していただいた時に食べたことはあり美味しかったのですが、それが春の味覚だなんて知らなかったのです。無知っておそろしい。

ラバーバはラバーバショーレなるものが存在していることは知っていましたが、ラバーバってなんだよと思っていましたし、ビンに入ったあのピンクの飲み物を私はピンクのコーラだと思っていました。無知っておそろしい。(2回目)

 

 

白アスパラが春の味覚だと知り、今年こそは知識武装した上でちゃんとお迎えしたい。ちゃんとお迎えするならレストランだ!と思っていましたが、レストランでシュパーゲルを食べようと思うと1皿で20€はざらにするのです。現在のレート1€=167円に換算すると3,340円・・・察してください。

 

ということで自分で茹でて食べることにしました。シュパーゲル自体は1kgで8€くらい。大きいの5本で4€くらいで買いました。それでも私たちにとってはごちそうに値するシュパーゲルさん、市場のおじさんがおまけしてくれました。感謝

 

 

お家に帰ったらその日のシュパーゲルはその日のうちに!皮を剥いてひたひたのお水かぶせてお砂糖と塩、白ワインちょっと入れて沸騰してから10〜15分。剥いた皮まで入れて余すことなく食べてやりたかったのでリゾットに。ドイツの人はオランデーズソースでいただくようで、インスタントもあるとのネット情報もありましたがスーパーでは見つけられず。焦がしバターをジュワッとかけていただくことに。

 

一緒に茹でたじゃがいもを添えて、白ワインも準備して、と。ここにリゾットも添えたかったのですが間に合わなかったので(というか我慢できなかった)ので炊いてる間にいただきま〜す。

ぱくっ・・・

 

しゅううううぱあああああああげるぅぅぅ!!!!!!!!

 

てなりました(笑)

 

おいしい!!おいしさの中にさわやかな苦味があって春の味覚って感じで白ワインに合いまくりすてぃー(某Youtuberのパクリです、すみません)

 

リゾットまでしたら1人分には多かったけどちゃっかり全部食べちゃいました。ワインで程よく酔って上機嫌で踊りながらリゾットに出汁を追加するのも楽しかったです。写真がないのが悔やまれますが、とにかくおいしくて、とてもはっぴーな気持ちになりました。おいしさから訪れる幸せだけじゃなくて、去年は春の味覚どころかドイツ語すら知らなかった自分が、ドイツで春の味覚を知ってなんなら自分で調理をして楽しめていることもなんだかはっぴーでした。ドイツ語も成長してないし仕事もないし友達も少ないし社会とのつながりほとんどない今だけど、私の人生これでもいっかって思えるくらいには幸せな気持ちにしてもらいましたありがとうシュパーゲル(笑)

 

 

そしてお誕生日にはお友達がラバーバでケーキを焼きますね、と言ってくれました。ラバーバをスーパーで見る限り扱いは野菜です。茎が赤紫色のセロリみたいな見た目なので、ケーキにするってまたチャレンジな食べ物だな?!と思っていたのですが、食べてみると甘酸っぱくておいしくて、ラバーバとは・・・!てなりました。ラバーバの出回るこの時期にはカフェでもそのケーキにお目にかかれるとも聞いたので、それからはカフェのショーウィンドウを見てはラバーバクーヘンを探す日々です。いつかカフェでラバーバクーヘンも食べてみたいし、出回っているうちにラバーバショーレ(ラバーバの炭酸ジュース)を手作りもしてみたいです。

 

 

さらに今年はイチゴジャムにもチャレンジしました。3月頃から市場にイチゴが出回ります。500g /パックで安い時には2パック1€なんてことも。ただ日本のいちごとは違ってかたくて酸っぱくて、中でカビていたりと「思ってたんとちがう・・」とか「やられた・・」となることも多いです。ドイツの人はイチゴケーキにしたりジャムにするんだときいてジャムにチャレンジ。甘すぎるのは嫌なのでお砂糖は30%程度で少し少なめにして、レモンをけちらずしっかり入れたらあまずっぱ〜いおいしいジャムになって嬉しかったです。おいしい嬉しさと、無駄にしなくてよかった嬉しさ。

 

 

今年は春をたくさん楽しめて喜ばしいです。新しいおいしいを知れた喜びと、自分でおいしいを作れた喜びと、今の自分を一瞬でも肯定できた喜びと、美しいや美味しいをちゃんと感じられる自分でいられる喜び。

たんぽぽだと思うんですが、いま窓の外をたくさんの綿毛が下から上に飛んでいくのが見えます。この綿毛たちが部屋に入ってきて掃除がたいへんなんですが、「掃除がたいへん」にき〜っとするんじゃなくて、漂う綿毛が美しいと思える自分の心と私を支えてくれる今と過去のすべてに感謝したいです。

 


今日もドイツを楽しみました◎